しつけ糸の取り方

 仕立て上がってきた着物のしつけを取るのは ワクワクします。

けれど、失敗して生地を痛めてしまわないか不安という方もいらっしゃるかも知れません。

 そこで、躾糸の取り方、 取ってはいけない躾糸についてお話しします。


 仕立て上がりの着物には、

 ①袖口から脇の袖付けまで、

 ②襟先下、褄から裾〜後ろ身頃〜反対側の身頃の衿下まで。ぐるっと下半身半周に

ついています。

 ③留袖は比翼にもついていますので、とりましょう。

 

 これらは 一目落としか二目落としなどの『拍子木しつけ』という、躾です。これは仕立て上がった着物をオーナーまで綺麗なままで届けるためにつけているものです。

 

 すぐ着用しなくても 手元に着物が届いたら取ることをお勧めします。

しつけ糸から灰汁などが着物の生地に移ったりすることを防ぐためです。


 さて、コツは躾糸の見えている且つ摘める箇所を思いっきり引っ張り出すことです。

その引っ張り出した糸をハサミで切ります。 こうすることで生地を傷めずに済みます。

 しつけは 一目落としで大きく縫ってあるので、少し進んだところを爪で引き抜きます。 そして、また先を引き抜くを繰り返す。糸が長くなりすぎたときに糸を切ります。 そしてまた繰り返します。

 玉留めに近づいたら、玉留めを摘んで引き抜きます。スルスル抜けて快感です。

 褄先はしっかり縫われているので、丁寧に抜きます。

 注意して欲しいのは 取ってはいけない躾糸があるということ。

それは 

 内揚げの躾糸。 内揚げとは 胴回りにある縫い上げのことです。共糸(着物と同じ色)もしくは白で 細かく縫ってある部分です。その縫いを『かくし躾』を言います。

 また、留袖の衿つけ部分の白い糸で細かく縫われた部分。これを『ぐし縫い』と言って 飾り縫いですので、取ってはいけません。 ご注意くださいませ。


 この着物は 格子の大島紬です。 気軽なものですが、普段からどんどん着て着物生活に慣れようと自分のサイズに仕立てたものです。  伝産品などは家事をするときはとてもとても着られませんので!!

 ちょっとした汚れも何のその! と跳ね返してくれそうなお色です。 そして、好きな明るい色の帯をして彩りを加えられたらいいなと思っています。



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