茶道の装い
3ヶ月近く、ブログがお留守になっていました。
その間は レッスンをしたり、プライベートでは茶道検定を受けたりと 元気にコツコツ活動していました。
引き続き、ブログも頑張ります。
今月、私の茶道の先生が主宰する茶会があります。
ホテルにある素敵な茶室で 抹茶と美味しいお料理をいただけるものです。
(大盛況で茶券は売り切れたそうです!)
お茶会の装いといえばお着物ですよね。
お茶会に何を着ていくか??
これは始めたばかりの人にとっては、大きな問題です。
茶道を初めてから 着物で お稽古に行ったり、 社中の皆さんと出かけたりと楽しく過ごしてきました。
その中で、茶道の時と 趣味で着る着物の装いの違いを実感しました。
わからないことは率直に先生に伺いました。
少しばかり知識が溜まりましたので、お茶会の着物についてまとめました。
まず、結論。
おもてなしする側でしたら、『主宰者(先生)や社中の方へ相談する』が大正解。
招かれる側なら、趣旨を踏まえ 装いを考える。
な〜んだ。 ふんわりした答えじゃないですか!
と言われそうですが、本当にそうなのです。
初心者でいきなり招かれるということもそうなさそうなので、 今回は茶道を習い始めたばかりの方が おもてなしする側として参加するものとします。
茶道の極意は 『ひと・もの・ば』を 生かし その調和から 『一座建立』*1 を目指すこと。
「自分だけが目立てばいい。」、「好きだからこれを着る。」 のではなく、
『ひと・もの・ば』を考えて装いをすることが大切です。
ですから、わからなければ率直に”先生や先輩から教えをいただく”ということが大切です。快く教えていただけるはずですよ。
とはいえ、不安ですよね。
それでは 一般的な 茶会の装いを押さえていきましょう。
まず、初心者は 色無地の 染め抜き一ツ紋 があれば、間違い無いです。
紋は 縫い紋(刺繍紋)も可能です。 合わせる帯は 袋帯です。
色無地とは 黒以外の一色で染められた着物 のことです。 色は 顔映えの良いパーソナルカラーがオススメです。 そして、茶室になじむ色が良いです。 洋服のような色合いではなく、やはり日本の伝統色ですよね!
帯は 織り袋帯を合わせます。 袋帯とは 約420cmほど長さのものです。
二重太鼓を結ぶことができます。
柄つけによって格があります。 格が高いのは 古典柄です。 (正倉院、有職、名物裂文様など、御所車など王朝時代のもの、四季を問わない雲や風景などの自然文様も)
また、趣旨によって華やかさが必要な場合は 金銀糸が多いものが適しています。
趣味性の高いデザインの柄は適していません。
小物は 着物帯の格に合わせたものを使います。
注意としては お客様よりも一歩控え、 おもてなしする側は華美になりすぎないようにします。
コーディネートはこのように簡単なのですが、実は奥が深いのです。1ページに収まりきれないので それはまたいずれ・・・。
それから 基本のき、 できれば新しいもの、清潔な白い足袋と半襟を用意します。 清浄を大切にする心です。 長襦袢も派手な趣味性の高いものではなく、淡い色や白にします。
指輪やイヤリング、帯留め、簪はNG です。 お道具に傷をつけないための気配りです。
さらに五感を研ぎ澄ます為にも、香水やマニキュアも遠慮します。
髪型は おじぎをしても 邪魔にならないようにまとめるとすっきり、見た目にも爽やかです。
そして、 持ち物を 懐紙、菓子きり、扇子、袱紗(古袱紗も) を懐中(胸元)します。
【まとめ】
お茶会、茶事の装いは 色無地一つ紋付、 古典柄の袋帯を。
足袋、半襟は白で清潔感、まとめ髪ですっきりとさせます。 不安な時は先生、先輩に確認するがよし。
茶道の着物の基本は 以上になりますが、 実に奥が深く・・・一回で終わりませんので、続きはまた次の機会にお伝えします。
秋には茶会が多く 出席される方も多いはず。 茶道初心者でも 和敬静寂をもって 『一座建立』目指してくださいませ。
私も茶会で 陰仕事、頑張ります。
*1 『一座建立』 同席した皆が満足し、和気藹々とした会になること。
桜色の染め抜き一つ紋付色無地、葡萄唐草の袋帯
葡萄唐草は 正倉院文様。 奈良時代から伝わる裂地があります。
葡萄はタネが多く豊穣のシンボル、唐草は伸び続けるため繁栄を意味します。
茶道で繋がったご縁が ゆたかに つづくものでありますように!の意味を込めて・・・
着付け: I さん
0コメント