芭蕉布 その2

『きもの学』芭蕉布 では 原材料始め、歴史、沖縄独特の装い、また 工程、 色・染料や柄、 取り巻く現状と課題まで 教えていただきました。


 その1では 主に原材料と糸にする過程をお伝えしましたが、

今回は 私の興味のあるところ 染料と色、柄について まとめてみたいと思います。



 色は主に芭蕉布の地色他、 藍、茶、黄色、緑、赤の5色。


 染料の材料は

藍・・・琉球藍

茶・・・車輪梅(もう国有林しか見なくなってきたそうです。)、それに替わって相思樹(そうしじゅ ・あいおもうきって素敵なネーミング!)が主な染料になっているようです。

黄・・・福木、ウコン、ヤマモモ、黄檗

緑・・・藍と黄色の染料を用いる

赤・・・紅花、ヤエヤマアオキ(ノニジュースの)、インド茜(現在はこちらが現実的な染料で、力を借りていますとおしゃっていました。) 他に ノボタン(私にはそう聞こえたのですが、確認していないので、こちらはちょっと自信がないです。課題です。)


 材料と同じに 染料の材料も入手が困難になってきているのと 扱いが大変という事情もあったりして 今後変化がありそうです。


  また色に関して かつて 数が多く使えるのは 支配者階級や 行事の際に用いる衣装などで、 庶民は単色もしくは2色程度。 

 また、 大方、明治までは2色程度までだったそうです。

 

 柄もまた 大きい柄は 身分が高い人が、 小さい柄は 身分が低い人が許されるものでした。

縞や 絣模様があり、 絣模様には 見本帳という古裂を集めたものがあります。

 具体的な柄には トゥイグワー(鳥模様)、番匠(大工道具)、ジンダマー・銭玉などなど、みじかな生活の中にあるものがモチーフになっています。


 「柄の見本帳をみながら、今度はどんな柄にしようか・・・」などと考えるのは 大変な作業が多い芭蕉布の工程の中では 楽しいものではないでしょうか。 また、作り手の腕の見せ所でもありますね。

 


 ところで、 芭蕉布を作る工程に 精錬・木灰(強アルカリ)で煮るがあります。

これは 柔らかくするためです。

王族・上流層はニーガシー(綛煮・糸の状態で煮て精錬する方法)のものを着用していました。 

一方、庶民は織物になってから煮て精錬する方法でした。  

 現在、工房では 両方の工程をするそうです。

  

 また、最後の工程で 織りあがった布を 湯呑み茶碗で 擦ります。 現在でも 湯のみ茶碗で行っているそうです。 (ちなみに似た仕上げ加工をするのは 宮古上布、久米島紬は砧打ち、八重山上布は砧打ちをしますね。) こうすることによって 仕上がりの風合いが変わるのですね。


 染料や仕上げ、もちろん織の作業もまた糸造りと同様に 手間のかかる、人の手でしかできないものなのですね。


そのほかは  その3に 続く。


『きもの学』が行われた早稲田大学。 紅葉が綺麗でした! 

私も学生さんたちと混じって講義を受けて ちょっと30年前に戻った気分でした。

愛され着物いずみ 出張着付け 着付け教室 川崎市 溝の口 鷺沼

キレイで ラクで 楽しい和装をご提案・ご提供します。 川崎 横浜 東京  厚生労働大臣認定 1級着付け技能士 きもの文化検定1級 出張 着付け 着付け教室 和の パーソナルカラー診断 柄診断&メイクレッスン コーディネート相談