【お着物・最初の一歩】3つ揃えましょう! その2

 お着物を始めようと思った時に 揃えるべきものを 3つのカテゴリーに分けて解説しながら できるだけ分かりやすくお伝えしております。


着物を着るためには まず以下の 3つ が必要です。

その1 <主役> 着物と帯

その2 <助演者> 長襦袢、帯揚げと帯締め

その3 <裏方達> 着付け小物


今回はその2 主役の着物と帯を支える脇役ですが、

重要な役割を持つ『長襦袢、帯揚げ・帯締め』について お伝えします。


 まずは

<長襦袢(ながじゅばん)>

 長襦袢は 着物と肌着、裾よけ(腰巻)の間に着るもので、

対丈(ついたけ・着てちょうどのサイズ)で着るものです。衿には半襟をつけて より汚れを防ぎ、保温の役割もします。

 袖丈は 着物にあわせます。

礼装・紋付には 白を用い、訪問着や付下げは淡い色を、それ以外は自由です。

袖口や袖の振り(ふり・袖付けの下の開いている部分のこと)からチラリと覗く長襦袢の生地はおしゃれの見せ所でもあります。

 生地は正絹やポリエステルなどがあります。

 また、半襦袢といって 上半身だけのものもあります。こちらは裾よけと共に使います。


 ちなみに半襟は長襦袢の襟につける着物の首元より2cm程度覗く生地の事です。

礼装には 白を用います。刺繍があっても白金銀程度です。訪問着以下には色使いも可能です。 


写真 半襟 

左から ポリエステルのピンク刺繍、正絹・白色の紋意匠ちりめん、紬地正絹の藤と燕の染めの半襟今の季節にぴったりです。

夏の紋紗生地の長襦袢+白い絽の半襟(夏の着物用) 


<帯揚げ>

 帯結びをする時に使う30×180cmほどの生地で、 帯枕の上に掛け、 帯と着物の間を少し覗くもの。

ほんの少しだけの分量ですが、帯じめと共にコーディネートを左右する大事なアイテムです。

(豆知識:帯揚げは江戸時代の終わり お太鼓結ぶをするようになってから使われ始めました。現在のように耳付きの帯揚げになったのは明治の終わり頃だそうです。どおりで徳川幕府全盛期以前の時代劇を見ても見当たらないわけですね。)

 生地に絞りや染め、刺繍を施したものなど、素材も色々です。夏には透けるものを用います。

 お色は礼装には白(+金糸銀糸)を、正装には鮮やかなお色を、小紋などは自由にし、お洒落の腕の見せ所です。


写真左上から 帯揚げ 麻の絽目・市松模様(盛夏用カジュアル用に)、輪絞り加工(小紋などに)、桃色繻子(主に正装用)

写真左から 帯締め 丸くげ、金糸使い高麗組(正装用)、冠組(幅広く着用)



<帯締め>

 帯締めは 帯結びを支える150cm程度の紐です。

また、帯揚げと同様に小さな分量ですが、コーディネートの良し悪しを決める大切なアイテムです。 

 現在は組紐(くみひも)が主流です。組み方によって『平組』、『丸組』などがあります。またやや細い『三分紐・さんぶひも』というものなどもあります。お好みで使います。

 1本の組紐には1000本以上の糸が使われています。色や組み方によってアレンジが無限です。

 帯締めに組紐が使われるようになったのは明治の終わりで、武具に使われてきた組紐が明治維新の廃刀令を経て、衣服へと使い方が変わったためです。それまでは布を縫い合わせたものに綿をつめた『丸ぐけ』を使っていました。ですので、丸くげを使うとアンティークな雰囲気になります。

 帯揚げ同様、白に金糸銀糸使いのものは礼装に、淡い色に(+金糸銀糸)は正装に、そのほかは自由に。

 長さは並尺、長尺があります。 ぽっちゃりの方は無理せず長尺をおすすめします。


*喪服には 帯揚げ帯締め共に黒一色となります。

*生地などによって着用の季節があります。難しく考えず、透け感のあるものは夏用と考えて良いです。楽しみながら順に覚えていきましょう。


 着物を始めると 布のこと、糸のこと、染のこと、またその歴史など様々に興味が湧いてきます。 それが着物を着る醍醐味の一つですので、楽しみながら覚えましょう。

着物を始めると時代劇の衣装の見方も変わってきますよ。 いろんなところにアンテナを張って知的好奇心を満足させることもできます!!


 さて、次は その3 着付け小物たちです。着物姿を支える裏方たちに注目します。


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