チャレンジ【長襦袢サイズ直し】その3運針練習と手縫いの利点
長襦袢のお直し 苦戦中です。 次にはご報告できる予定です。
その前に、まず練習を! ということで、和裁本を片手に <運針>の練習です。
また、 <きものの手縫いの利点>についてもお伝えします。
まず、 あまり布にマーカーで直線を書いて、
わかりやすいような黒の糸をつける。
<運針>
① 右手をグーから、 人差し指と親指で摘むように 針を短く持って布へ1針。
針の頭は中指の指ぬきに置くように。
② 左手は布の15〜20cm先を持って
③ 右手親指は布に刺した針を押し出すように、(左手は運針とともに上下させます。)
4mm幅の縫幅になるように、刺したら
④ 右手人差し指で針を押し出すように。
この作業は慣れないと なかなかできないもので・・・
5日間毎日30分程練習しました。
目の大きさがマチマチ、 これでも揃った方です。
ダメダメのお手本のような縫い目。
それでもだんだんコツを掴んできました。練習を継続します。
次に
<手縫いの利点>
『きもの文化検定』には 仕立てのことも 出題されます。
反物から 裁断図、 また縫い方、仕立て直しの方法などの学習は欠かせません。漏らさずに学習したい分野です。
今回、その学習の観点から 実際手を動かして分かったことがあります。
運針練習をするために 布のマーカーの線に沿って、 縫い 解いて 縫うを何度も繰り返しました。
何度も繰り返し解いていますが、 生地は痛んでいません。
これが着物を手縫いする最大の理由です。 今回はっきりわかりました。
元々、着物は縫い直しを前提に 手縫いされてきました。
反物の生地をほとんど切り落とさないため、縫い代に余裕があったり、 内揚げをしてあったりします。 ですので、サイズ調整が可能です。
母娘で着物を受け継ぐということも珍しくありません。
汚れたら、洗い張りして仕立て直しもします。
言い換えると 『着物は 解いて縫い直すものだ』ということです。
サイズ直ししないなら、打ち上げもいらないし、縫代も最低限で済むはずですから。
明治にミシンが輸入され、以降着物もミシンで縫うこともありますが、ミシンで縫った布は生地が痛んでいることが多いです。
針が大きいので 生地の目を壊して傷をつけます。
手縫いは1本糸で縫っていくのに対して、ミシンは2本糸でしっかり縫っていくため
弾力がなく、張がつよく着心地が悪いということも。さらに縫い目の生地が開いてくることも。
もう一点、和裁は 縫い目を隠すように縫う『くけ』や『きせ』があります。見た目にも美しいのです。
まとめると
・生地を痛めない。仕立て直しに適している。
・弾力があり、着心地がよい。
・美しい手作業の技
という大きなメリットがあります。
<デメリット>が全くないわけではありません。
・工賃が高額
・古くなると縫い糸がぶつぶつ千切(ちぎ)れる(アンティークの着物はこれに注意です。)
いかがでしたでしょうか?
手縫いとミシン縫い違いを理解して、和装の良さを再発見したのではないでしょうか?
和装と縫い物は付きもの。 できるだけ自分でできるように鍛錬していきます。
では次回は 本命 襦袢のお直し です!!
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