伝統色【露草・つゆくさ】
今日 爽やかな香りネロリに 癒されながらパソコンに向かっています。
五月の風吹く 葉青々としたみかん畑、 そして今満開の白い花咲く丘にいるような気分です。
友情に感謝です!
露草・ツユクサ
朝 花咲いて昼にはしぼんでしまい、朝露を連想するため この名がつきました。
露草は 1年草で
日本中に自生している野草である。
瑞々しい 青瑠璃色。
花の色でもあり、花から摂れる染料の色でもあります。
染料としては 水ですぐ消えてしまうので、はかない色です。
月草、鴨頭草とも言われ、そのはかなさゆえ、
人の移り気や情けなさを 古くは「万葉集」の中の歌にも 見ることができます。
この色は 去年の『きもの文化検定1級』の課題図書・源氏物語からの問題として出題されています。
『若君の剃った頭は 露草で特別に染められたように 青々としています。』
江戸時代は花の汁に浸した和紙を 『青花』(あおばな)といい、 絵の具として
陶器の絵付けや友禅の下絵描きをする染料として有名です。 青花の紙を水に浸すと 青色が溶け出します。
現在の青花はツユクサ科の大帽子花(おおぼおしばな、大きい品種)を使用し、また化学青花を使用しているそうです。
写真は化学青花で 体験描きしたもの。 さらに青花を入れて、水をたらします。入れすぎると 葉っぱの部分のように色が薄く滲みやすい。 勢いよくが丁寧に描くと花弁のところのように描けます。集中しすぎて息が止めてしまいました(笑)。
花の時期は6〜10月です。
私は露草といえば トンボを思い浮かべます。
(誰でも幼い頃、トンボを捕まえた後に ツユクサをはませたことがあるのではないでしょうか?)
どおりで 俳句では 露草・月草、トンボとともに 秋の季語になります。
お色としては 瑞々しい色なので、
立夏をすぎた今頃〜盛夏の時期に使いたい色です。
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